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【アニメ感想】ヒーローとは何かを問いかける物語『僕のヒーローアカデミア』を視聴しました!

アニメのこと

日本が誇る名作アニメのひとつ、『僕のヒーローアカデミア』。
……じつは視聴を始める前まで、正直そこまで興味を持てずにいました。

作中でいうところの“個性”が反映された、かなりデフォルメの強いキャラクターデザイン。さらにアメコミを意識した画風の「オールマイト」など、表面的な部分だけを見ると、少年漫画らしい勢いとノリで突き進む作品なのかな……という印象を受けてしまうんです。

それでずっと視聴を後回しにしていたのですが。やっぱり実際に見てみなければ作品の良し悪しは判断できない。そう思ってNetflixでファイナルシーズンまで視聴しました。

結果。完全に予想を裏切られました。

『僕のヒーローアカデミア』は、ただ熱いバトルを描いた作品ではなく、人間の弱さや社会の歪み、そして「正義とは何か?」といったテーマを深く掘り下げた作品だったんですよね。

『僕のヒーローアカデミア』とはどんな物語なのか?

簡単に説明すると、「無個性」だった主人公・緑谷出久みどりや いずくが、No.1ヒーローであるオールマイトから“個性”を受け継ぎ、その力と向き合いながら最高峰のヒーローを目指していく成長物語です。

……と書くと、いかにも王道少年漫画という感じなんですが。

この作品のポイントは、主人公の成長だけで終わらないところ。

超人社会となった世界の中で、ヒーローとヴィラン、それぞれが抱える事情や価値観が描かれている。

友情や絆、努力と成長といった少年漫画らしい要素もありながら、その裏側には「社会が生み出した歪み」や「誰かの無関心が生んだ悲劇」といった、かなり重いテーマが存在しているんですよね。

善と悪は、そんなに簡単に分けられるものなのか

この作品の大きな魅力は、単純な勧善懲悪ではないところだと思います。

ヒーローは正義、ヴィランは悪。
一見するとそう見えるんですが、物語が進むほど、その境界線が曖昧になっていく。誰かにとっての正義が、別の誰かにとっての悪になる。そして、その積み重ねが新たな憎しみや悲劇を生み出していく。
その象徴ともいえるのが、轟家の物語でした。

長年No.2ヒーローだったエンデヴァーは、No.1であるオールマイトを超えることに執着するあまり、自分の野望を継がせるためだけに妻を娶り、生まれた子供たちに自身のエゴを押し付けた。その結果、出来そこないとして切り捨てられた長男はヴィラン側へと堕ち、やがてヒーロー社会を揺るがす存在となってしまう。

この流れを見たときは、正直ゾッとしました。

だってたとえば今日の自分が誰かにした行いが、十数年後に悪意、あるいは善意として戻ってくる……なんてこと誰にも予知できないですもん。

「自分が何気なくしたことが、誰かの人生に影響を与えるかもしれない」

そう考えると、決して他人事ではないんですよね。

敵側の中心人物である死柄木弔しがらき とむらの過去もまた悲惨だった。ただ、彼の場合はAFO(オール・フォー・ワン)という存在によって意図的に作り出された悲劇。対して轟家の悲劇は、父親自身のエゴによって生み出されたもの。

この対比も非常に印象的でした。

ヒロアカは、この「因果」の描き方が本当に上手い。

大局を見据えてしなかった小さな助けが結果的により悲しい事態を招くとか、積み重ねてきた思いやりが最終局面の危機を脱するための一助として戻ってくるなど。
「因果は巡る」という言葉を、これほど実感させられる作品も珍しいと思います。

……まぁでも、シーズン5でインターン生として指導していた3人が、最終決戦で最重要級の敵をそれぞれ打ち負かしてるんで、その意味ではエンデヴァーも少しだけ報われたかもしれませんね。

個人的な推しキャラは……

『僕のヒーローアカデミア』は登場人物が本当に多いですが、それぞれに魅力的なキャラとして描かれているので、視聴者は必ず誰かしら推しを作れる作品などと言われてるそうです。

 

そんな中で、私の最推しは断然……

轟 焦凍とどろき しょうとくんです!

いやもう、普通に格好良い。作中屈指の美少年ですし。

幼少期に熱湯を浴びせられてできたという火傷痕も、左側の赤い髪と相まって、むしろ彼の個性や背景を象徴する魅力になっていると思います。

複雑な家庭環境。主人公たち幼馴染みコンビと並ぶ実力。

そして、頭は良いのに言葉をそのまま受け取ってしまう天然っぽさ。

この絶妙なバランスが、個人的にはかなり刺さりました。

次点は主人公の緑谷出久みどりや いずくくん。

最初こそオドオドしたひ弱な中学生として描かれてましたけど。
オールマイトとの出会いをきっかけにどんどん成長していく。
もちろんOFA(ワン・フォー・オール)という強大な力があったからこそですが、それを使いこなせるだけのセンス、判断力、精神力を持っていたのは間違いなく出久自身。

1年ちょっとでAFOと渡り合えるまでになる姿は、さすが主人公という感じでした。

3位が幼馴染みである爆豪勝己ばくごう かつきくん。

幼少期からずっと出久をイジメていた乱暴者で、「なんだコイツ」と思った人も多いはず。
でも、雄英高校に進学してから少しずつ変化していくんですよね。
自身の弱さや過ちを認めて、最終的には出久と本当の意味でライバルになる。

彼が出久にしたことは褒められたもんじゃない。けれど彼の場合、面白いからとか、鬱憤を晴らすためにイジメてたわけじゃなく、心の奥では出久を信頼し認めていたからこその衝突だったわけで。

柄が悪いわりに生活態度はまじめだったり、料理やら楽器の演奏やら何でも器用にこなしたりする面も相まって、何とも魅力的な男の子だなとは思います。

そういえば全世界規模で行われたキャラクター人気投票では、人気でも、ヒーロー名でも、個性ランキングでも爆豪くんがダントツの1位だったようで。

さすが、かっちゃん(笑)!

歴代OP・EDが本当に良かった

ヒロアカの魅力を語る上で外せないのが、歴代OP・EDの良さです。

8期にわたる長い物語の中では、明るく希望に満ちた展開もあれば、苦しく重い展開もある。そんな各シーズンの空気を、楽曲がさらに引き立てていたと思います。

個人的に特に好きだったのは、この2曲。

「THE REVO」/ポルノグラフィティ

静かな始まりから、最終決戦へ向かっていく登場人物たちの覚悟が伝わってくる曲。

「あたりはつるりとした静寂だけ」とか、「物語が回転する。または反転する」など、朧げに物語の概要が伝わってくるような歌詞がじつに巧みで、ファイナルシーズンの空気にも合っていました。

さらに印象的だったのが、最終話だけOP映像が変わっていたこと。同じ曲なのに、それまで感じていた「戦いへ向かう緊張感」が、最終話では「未来へ進んでいく希望」に変わって感じられる。

映像演出も含めて、すごく完成度が高いOPだったと思います。

「誰我為」/TK from 凛として時雨

シーズン7前半は、ヒーロー側も精神的にかなり追い詰められていましたよね。

不安、焦燥、怒り…。TKさんの囁くような声や、語尾をわざと裏声にする特徴的な歌い方が、その時のキャラクターたちの心情と重なっているように感じました。

OPムービーもすごくいい。

冒頭の出久の、上目遣いにジッとこちらを見てる幼げな表情。

歴代継承者たち。オールマイト。A組の仲間たち。ヒーローたち。そしてヴィランたち。

全員が戦いを前に静かな決意を抱いているような演出で……。

もう、言葉にするならやっぱり「エモい」ですね(笑)。

ほかには、6期後半OPの「ぼくらの」や、ファイナルシーズンEDの「I」も好きでした。

どちらも、ボロボロになりながら戦う出久の姿と重なって、勇気や希望を感じられる曲だったと思います。

まだ続くヒロアカの世界

2025年に放送されたファイナルシーズンで、ひとまず本編は完結。

……と思いきや。

10周年となる今年、登場人物のひとりであるエリちゃんを主役にした、本編から8年後の物語がアニメ化されるそうで。

どうやらまだしばらくヒロアカの話題は続いていきそうですね。

長く続いた作品だからこそ、キャラクターたちが歩んできた道のりや、その先の未来まで見届けられるのは嬉しいところ。改めて、最後まで見てよかったと思える作品でした。

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