お夕飯を終えたご家族はそれからしばらく歓談してた。
話題はもっぱら領内のできごととか街の様子といったお仕事の延長みたいなこと。
ボクにはちんぷんかんぷんだったけど、ラルグさまやご家族はずっと和やかな表情で話してる。
やがて酔いの回った領主さまや奥さまたちが退室し。
ラルグさまとお兄さんたち2人だけが残ったところで、茶色の巻き毛なほうのお兄さん(奴隷のボクにわざわざ名乗ることはないから予想だけど、たぶん次男)が、ラルグさまに顔を寄せてぽそっと言った。
「……で、さっそく今夜やるのかい?」
一瞬だけ睨むようにお兄さんをみたラルグさまは、ちらとボクに目を向けてから「ええ」と頷いた。
「託宣どおりであるなら、それがユウトを守ることに繋がるはずですから」
「そ。なら、ちゃんと優しくしてあげるんだよ?」
「言われるまでもありませんよ」
横で聞いていた上のお兄さんも意味深にうなずいて、2人はそれぞれの部屋へと引き上げていく。
やる……って何だろう? 名前が出たってことは、ボクにすること?
まるで見当がつかなくて首を傾げたら。
髪をかきあげながらフ~~~っと溜息をついたラルグさまが、椅子に座ったままボクの腰に手を回して片腕でひょいっとボクの体を持ち上げた。
「わわっ! ら、ルグさまっ……?」
いきなりでバランスを崩しそうになって慌てて肩にしがみついた。
「暴れるな。落ちるぞ」
お部屋の端で目を丸くする使用人さんたちの視線はお構いなし。
ラルグさまはそのまま立ち上がってスタスタと歩き出す。
どうでもいいんだけど、パレオみたいなヒラヒラの下はTバックだからさっ。通りすがりにお尻が丸見えだし素肌にラルグさまの腕の筋肉の感触がっ……!
今さらながらとんでもない恰好してるよなって実感して赤くなる。
廊下をちょっと歩いて、ラルグさまが入ったのは浴室っぽい部屋だった。
ぽいって思ったのは、四畳半くらいの広さの部屋にあったのがどうみても浴槽?らしい黒っぽい大きな石だけだったから。他には椅子も洗面器もな~んにもなくて、床にドドン!と大きい浴槽があるだけって感じ。
お風呂?に入るのかな? でも空っぽだけど、どうすんだろ?
「ユウト。お前、昨夜俺が言ったことを覚えてるな?」
床に下ろしてくれながらちょっと低い声音でラルグさまが言った。
「え? 昨夜のって……」
言ったことって、どれのこと?
昨日はいろんなことがありすぎて会話の内容はあんまり覚えてないんだけど。
キョトンとなったボクの顎を大きな手が掴んで上向ける。
それで見上げたラルグさまの顔はなんだか、困ってるみたいな複雑そうな表情だった。
「覚えていないならもう一度言ってやる。いいか? お前は俺の奴隷だ。俺の命令には絶対服従。逆らえばこの呪印が苦痛を与える」
「あ……」
ラルグさまの右手に握られていたボクの手。
その甲に浮かび上がってたのは紫色の魔方陣みたいな形をした呪印。
普段は見えなくなってるらしいその呪印のおかげで、忘れかけていた自分の立場の危うさを思い出す。
「宣言通りお前の身の安全は保障してやるよ。ただしそれは、お前が大人しく己の役目を果たすなら、だ」
「ボクの役目、ですか?」
「ああ。俺は昨夜、お前の仕事は何だと教えた?」
「あ……え、えっと……せ、性処理の相手……って……」
「そうだ」
首をするっと滑り降りた手が、ボクの肩をつかんで向きを変えさせる。
「あ、あのっ」
「そこのふちに手をついて、俺のほうに尻をつきだせ」
「え? は……はい……」
何をするんだろう? と思いつつ言われたとおり浴槽に手をついてお尻をつきだす。
すると背後でキュポッと小さな音がして、お尻の狭間に何かぬるぬるしたものが塗りつけられた。
「ひゃんっ!」
あ、変な声でた。
入口をぐにぐに解した指が、ぬる~っと中に入ってくる。
第二関節くらいまで突っ込んだラルグさまは「うん?」と怪訝そうに呟いた。
「お前、こういうことは初めてなんだよな?」
「は、はい」
「その割には、ずいぶんと柔らかいな」
突っ込んだ指はそのまま、もう一方の手で、ボクのお尻や太ももあたりの肉をむにむに掴んで、穴の横とかタマの後ろのあたりもぐにぐにと押す。
それで納得したように「なるほど」と呟いた。
「もともと皮膚が柔らかいのか。抱かれるために生まれたような子だな」
その呟きをきいて、ようやくボクは、自分がこれから何をされようとしてるのかを理解した。
そうだ。ボクは「性奴隷」なんだ。
つまりボクの役目はラルグさまに、抱かれること。
お風呂にきたのは………………その準備をするため。
それを意識したとたん心臓がバクバクと大きな音を立て始めた。
正直、分かってなかった。
言葉では「性処理の相手」ってきいててもぜんぜん実感なくて。
つい昨日まで女の子と手を繋いだことすらない生活だったし。ラルグさまに恋をした自覚はあっても、自分が抱かれる想像なんてしたことなかったんだもん。
内心の焦りであわあわするボクの後ろで、ラルグさまが胡坐をかいて床に座る。
片手でお尻の谷間を広げながら、2本に増やされた指が入口に塗られていたものを押し込むようにぐにゅぐにゅさせながら入ってきた。
「んっ……んん……!」
変な感じ。痛くはない。ただ、くすぐったくて、ぞわぞわする。
慣らすように抜き差しをしてた2本の指が、ズズズッと奥まで突き入れられる。
それでも全然痛いとは思わなかった。
「んん……ん、んっ…………あっ?」
お尻の穴を広げられる感触にもぞもぞしてたら、その中で、お湯のようなものが注がれてるのを感じた。どんどんと量を増してお腹の中に溜っていく。
こ、これってもしかして、浣腸? だよね?
あ~~~そうかぁ、指先からお湯をだしてるのかぁ。
浣腸器とか使わなくてもいいんだ。
魔法って便利だな~~~……じゃなくてっ!
最初は余裕をかましてたけど、だんだんとお腹が辛くなる。
キリキリして、こぽこぽした感じで苦しくなってくる。
足がガクガクと震え始めて、息もあがって、口からも喘ぎが零れてた。
「あ……ラルグさま…………も……くるし…………」
「まだだ。しっかり出しておかないと、あとが大変になる」
「は……い」
さらにどんどんと注がれて、もう入らないよ~~ってくらいお腹がキツキツになってからようやく「よし」と指が引き抜かれた。
またパチンと指の鳴る音がして、お尻の穴で固い何かが栓をする。
「ああっ」
「このまま。もう少し我慢してろ」
ぐいっと引き寄せられて、ラルグさまの胡坐の中へ抱きこまれる。
お腹が苦しくてぷるぷるしてるボクの気をそらすみたいに、顎をつかんで口づけながら、大きな手がボクのちょっと膨らんだ乳首の周りなんかを悪戯してた。
苦しいのと気持ちがいいので、気が変になりそうだった。
変だなぁ。
昨日の昼くらいまではボク、普通の高校生だったはずなんだけどなぁ。
それがたった一日ちょっとで、浣腸されて、男の人の腕の中で喘がされてるなんて。
何でこんなことになってるんだろ?
ところでこのあとどうするのかな。
目の前で出せって言われちゃうのかな……って思ってビクビクしてたら。
しばらく我慢させたボクを、ラルグさまがちゃんとトイレまで連れてって座らせてくれた。どうやら見る趣味はないみたい。

